清貧とは感謝のこころ




昔、ケチケチすることがキライだった。
なんか貧乏くさくて嫌だと思っていた。

だから豊かでなかった時の方が
お金使いが荒かった。

働けど働けど
豊かにはなれず
節約も虚しかった。

本当の感謝というものが
あるとするならば
あの時の自分は知らなかったと思う。

自分がどれだけ
他に生かされているのか
考える由もなかった。

わたしはあれから
いろんなことがあって
後に
仕事を辞めた。



そのかわりに
日々の何気ない日常に
私なりの感謝をすることを
少しずつ学んでいった。


そうすると
気がついたら
豊かになっていた。

お金のことは
今でも正直、よくわからないけれど
心がなんとはなしに
いつもいつも
満たされていった。


自分に与えられたものが
どれだけ素敵なもので
どれだけありがたいものか
身に染みて
わかるようになって

気がつけば
着るものでも
食べるものでも
大切に大切に
ひとつひとつ
「なんて豊かなんだろう」と
慈しむようになって

無駄にするなんて
できっこなかった。


結果的に見てみると
自分があんなに大嫌いだった
「質素」な生活になった。

ケチケチとは違う。

全て「充分にある」という
静かな感覚だった。


豊かさとは
気持ちのこと。


気持ちひとつで
すべては変わることを
つくづくと
感じている。




全ての生きとし生けるものが、お幸せでありますように